亀の池は大騒ぎ

毎日あまりにも暑く、夫婦して家でゴロゴロの毎日です。

「これではあまりにも情けない」と急に思い立ち、「とにかく、どこか涼しい場所へ行ってのんびりしよう」という事になりました。

とはいえ、娘達はすっかり大きくなり、サークル活動やら、友達と遊びに行くことやらでこちらにお付き合いをしてくれなくなってしまいました。

で、「妻と二人でプールや海へ行く」ほどの体力も残っておらず、毎年のごとく「やはり夏は水族館」という事で、水族館に出かけて少し涼しい気分になって、海にはいった気分になって、「夏を満喫した!」と少しでも考えようという情けないお出かけとなってしまいました。

とはいえ、水族館マニアの妻は「夏休ごとにどこかの水族館へいこう」という企画を続けてきたので、日帰りで行ける水族館がもう周りに無くなってしまいました。
という事で最後の手段と手地元神戸で一番有名な「須磨水族園」へぶらりと出かけることとなりました。

ただ、須磨水族園は今、ペンギン舎やアザラシ舎、そして、外来種の「ミシシツピーアカミミガメ(ミドリガメ)を神戸のあちこちの池で捕まえてきて、飼育・研究しており「カメの池」などという施設もできており、何かと新しい企画を考えて努力しています。その「カメの池」ですが、これがなかなか面白いものでした。大きな池にびっくりするくらいミドリガメがいて、みんなちょうど甲羅干しの最中でした。

ところが、まだ水の中にいるカメが何とか流木の上に上がった甲羅干しをしようと努力しているのです。
ところが、木が固定されていないものだからくるくる回ってしまって、いくら頑張ってもなかなか上に上がることができません。

それだけならいいのですが、同じ木になんとかよじ登って「はぁー、これで一息つける」と思っていた数匹が、何とか木の上に上がろうと努力して(?)木をくるくると回している別の亀の為に「みんなひっくり返ってまた水の中」に落ちてしまうという事を、繰り返していました。
そんな姿を見ているだけでもなかなか面白く「がんばれ、もうちょっとで上がれるぞ」と思わずカメに声をかけたくなるような気分になりました。
珍しい生き物でなくてもよく見ているとなかなか面白いことをやっているものだと思い、これもまたいいものだなぁ、十分楽しめるよねと思いながら夕焼けを見ながら帰ってきた一日でした。

中国の上海で見かけた集団で行う気功の効果。

私は今から10年前、仕事の関係で中国の上海にいました。

仕事のない休みの日に上海市内を観光したいと思っていたので、あるとき魯迅公園に行ったのです。

その時、少し異様な風景を目にしました。

それは老若男女が公園のあるスペースで、格闘技でも始めるような構えをとっていたからです。

それこそが、私と気功との出会いでした。

簡単にいえば、気功とは人間の身体に備わっている気の流れを整える作業です。

中国の気功の考えでは、身体にはチャクラというエネルギーが流れており、身体のあちこちに存在する門を開けば、その気の流れをコントロールできると考えられています。

西洋医学を学んだ人間にとって、この考えは受け入れ難いものです。

西洋医学の世界では外界と通じているのは皮膚であり、エネルギーという漠然とした概念を理解することは難しいのです。

気功に関して私は、身体の動きと呼吸の動きを統一することによって、肉体の調子を整えるといういわば健康のための体操あと思っていました。

しかし気功は、ただのラジオ体操とは違うようなのです。

3千年の歴史を経て受け継がれた由緒ある動作なのでその辺にある健康エクササイズとは一線を画すなにか、が存在しているのは間違いありません。

その魯迅公園で行われていた気功に私もドサクサ紛れに入り込み一緒に動きを真似て、気功モドキを演じてみました。

気功のやり方でわからない点については、その時現地の中国人に聞いて教わったのです。

そこでわかったのは、呼吸をする際のポイントは武術に似ているということです。

合気道などをやる場合、丹田と呼ばれるお臍の当たりに意識を集中させて呼吸をすることを求められます。

気功も同様に、丹田当たりに気を降ろしていくための動作を行うのです。

ですので、最終的に武術も気功も辿り着く場所は同じなのではないか、と思われるのです。

私は剣道や合気道を通じて、お腹の下あたりに意識を集中させる方法を習得したのですが気功も同様に気を丹田当たりに練るという点で共通していたことに驚きを隠せませんでした。

結局、気功も武術も格闘技も、大事な基礎となる土台となる呼吸のコントロール方法は変わらないのかもしれません。

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