活性汚泥で排水処理を行うメリットと発展途上国における技術的展望

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発展途上国における水道環境の整備は、国際的な重要課題となっています。
水道の整備というと飲料水に用いる上水道の整備がイメージされますが、現在最も急がなけれはならない最優先課題は上水道の整備問題ではなく、下水道整備問題です。

下水道の整備に関して遅れている国は多く、特にアフリカではほとんど処理されないままの汚水をそのまま垂れ流し状態にしているケースも少なくありません。
人口が少ないうちは自然の処理能力で処理できていたのかもしれませんが、人口が増えればオスによる水質汚染は深刻になっていきますし、工場汚水などの発展によって生まれた新たな汚水に関しては早急に解決に取り組まないと健康に重大な被害を及ぼしかねません。

下水処理が重要課題であることは認識が一致しているのですが、それでもなお下水整備が進まないのは予算という現実的な壁が立ちはだかっているからに他なりません。
汚水処理には大掛かりな施設整備が必要になりますから、財源の乏しい発展途上国ではどうしても成長分野に重点的に予算が投じられてしまい、下水設備は後回しにされてしまうのです。

そんな汚水処理問題を解決するための一つの方法が、活性汚泥で排水処理を行うというアイデアです。
人工的に培養された微生物を豊富に含ませた活性汚泥で排水処理を行えば、すくない予算で汚水処理施設を建設することが可能になります。
導入にかかるコストと工事期間が短いですから、乏しい予算の範囲内で少しづつ下水施設の整備を進めていけますし、施設も小規模のものを大量に設置する方式を採用すれば下水道や下水管を整備するインフラコストを抑えることも可能です。

活性汚泥で排水処理を行う排水処理装置を使うことでコンパクトな設備計画立案できるようになり、何かと時間がかかる公共事業のマイナス面を解消することができます。
活性汚泥で排水処理を行う方法と大型施設で処理する方法を組み合わせればさらに環境負担を減らすこともできますから、下水整備が急務である発展途上国にはピッタリの技術です。
地球の環境の為にも、世界中に普及出来ればよいですね!!